特別講演会
後遺症の少ない婦人科がん治療
〜早期からの放射線治療を中心に〜
婦人科がんの患者同士交流すると、同じ進行期でも、治療法の選び方次第で体へのダメージがあまりにも違うことに、がく然とさせられます。
これまで、 婦人科がんの治療法は、「拡大手術の方が再発しにくい」「根治のためには子宮や卵巣を全摘するのは当然」「後遺症の排尿障害やリンパ浮腫はやむを得ない」と考えられてきました。近年、治療効果は同じで、治療後の生活の質はより高く保てることが科学的にわかり、病院や医師により格差はありますが、徐々に縮小手術傾向が強まっています。
ところが、日本は“手術第一主義”など様々な理由で、国際的には標準療法と位置づけられながら特に普及が遅れているのが、子宮頸がん1b期〜2期の(化学)放射線療法です。放射線療法自体も、近年、効果が認められるぎりぎりまで線量を少なくしたり、周辺の臓器へのダメージを考慮した、後遺症の少ない方法へ転換しつつあります。
今回のテーマは、最新の手術と放射線療法それぞれのメリット・デメリットについて、また子宮体がん、卵巣がんでも放射線療法が役立つのはどんな場合かなど。第一線で後遺症の少ない婦人科がん治療に取りくむ婦人科医と放射線科医に、熱くお話しいただきます。
講師:関口 勲(せきぐち いさお) さん(栃木県立がんセンター婦人科医長)
萬 篤憲(よろず あつのり) さん(国立病院機構東京医療センター放射線科医長)
講師プロフィール:◆関口 勲(せきぐち・いさお)さん◆
出身 群馬県、昭和30年生まれ。島根医科大学(現在は島根大学医学部)卒。
産婦人科を選択したのはお産に興味があったからです。もともと病気があまり好きではありませんでした。自治医科大学産婦人科に入局して最初に食事をした先生が、今は教授になっていますが、腫瘍の専門で、うまく引き込まれてしまいました。大学ではほとんどが基礎研究でした。博士号も基礎研究で取りました。エビデンスとなるような臨床研究にはタッチしませんでした。平成8年から栃木県立がんセンターに勤務しています。子宮頸癌の放射線療法について積極的に考えるようになったのもここに来てからです。臨床に対する考え方について、がんセンターの多くの先生からご指導を受けています。
所属学会 日本産婦人科学会(認定医)、日本臨床細胞学会(細胞診指導医)、日本癌治療学会、日本婦人科腫瘍学会
講師プロフィール:◆
萬 篤憲(よろず・あつのり)さん◆
出身 東京都、昭和35年生まれ。慶應義塾大学医学部卒。
祖母の食道癌術後死の後、外科研修中に父の口腔癌術後再発を在宅で看取り、自ら肝臓病を患い研修中断。外科病棟のがん患者さんの声に学び、一年余の病床にてホスピスケアを志し、当時一番近かった放射線治療の道を選択。東京医療センターにて頭頸部・食道・子宮癌等の放射線治療と緩和医療に専念。平成11年から子宮・頭頸部癌の放射線治療とホスピス発症の地である英国のマンチェスターで臨床腫瘍学を学び、英国がん医療の歴史・哲学に感化。帰国後は同センターで前立腺・子宮・乳癌等に世界標準のがん治療を施し、チームによる緩和ケアと後遺症のケアを推進中です。婦人科癌患者さんから届く悩みと新たな問題にも前向きに取り組んでいます。
所属学会 日本放射線腫瘍学会(認定医)、日本医学放射線学会(専門医)、癌治療学会、食道学会、頭頸部癌学会、乳癌学会、前立腺シード研究会
日時 |
2005年10月22日(土)13:30〜17:00(開場13:00) |
参加資格 |
どなたでもご参加いただけます。事前申込みは必要ありません。 |
場所 |
弘済会館4階 萩の間
東京都千代田区麹町5-1
JR・地下鉄四谷駅下車徒歩5分
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参加費 |
1500円 |
その他 |
★一般公開の催しです。事前申込は必要ありません。
★食品や薬品などの営業行為、宗教の勧誘をされる方の参加は、お断りします。
★17:30より二次会(主婦会館2F レストランエフ)を予定しています。ご希望の方は当日受付でお申し込みください。 |
お問合せ |
Tel 090-1732-7213(夜9時まで/まつばら)
Eメール aiai(at)coo.net
※(at)は@に変更してください。
あいあいホームページ http://selfhelp.cool.ne.jp/
〒156-0044 世田谷区赤堤二郵便局留
「グループあいあい」
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- 事務局をになっているのは、子宮体がんの患者本人です。
- 留守電になっているときは、メッセージと連絡先を残しておいてください。折り返し、お電話できるときに、ご連絡します。
- 医療相談には応じかねます。ご了承ください。