子宮・卵巣がんのサポートグループ あいあいのページ

第10回公開講演会

「がん患者の家族にできること、必要なこと」

■がんと家族−心のケアをめぐって−■
話し手:佐伯俊成さん(広島大学医学部神経精神医学講座助手・医局長)
■おびえていては始まらない! 明るくガンをのりきろう!■
話し手:新野啓一さん(漫画家の赤星たみこさんのパートナー)

 がんは、かかった本人だけでなく、その人を大切に思う親しい人たち、特に家族を、いやが応もなく巻き込みます。でも、意外に、これまで、がんの家族にスポットが当てられることは、わずかしかありませんでした。
 がん患者のなかでも、家族のサポートが得られている人は、どうも、予後がいい人が多いようです。一方、がん患者からよく聞こえてくる愚痴の中には、「家族があんまり支えになってくれない」「自分の気持ちや状況を理解してくれない」という声…。
 家族の中には、どうやってサポートしていっていいかわからないと、当惑している方が少なくありません。
 家族はがん患者を支える人であり、もう一人の当事者として、社会的なサポートを必要とする存在でもあります。
 今回は、先駆的にがん患者の家族のサポートに取りくむ精神科医の佐伯俊成さんと、子宮頚がん体験者の赤星たみこさんを支えてきた、パートナーの新野啓一さんに、お話しいただきます。
プロフィール
◆佐伯俊成(さえき・としなり)さんプロフィール◆
 昭和35年8月16日生・牡牛座・40歳・血液型B型
 昭和60年(1985年)3月広島大学医学部卒業。広島県内の5ヶ所の総合病院精神科で臨床経験を重ね、平成4年(1992年)10月から東京都立墨東(ぼくとう)病院精神科に3年半勤務。この間、東京都精神医学総合研究所・社会精神医学部門に研究員として在籍し家族に焦点を当てた臨床研究を開始。平成8年(1996年)から広島大学医学部・神経精神医学講座・助手として、現在に至る。
 専門領域/
・ リエゾン精神医学:身体疾患患者のメンタルケア
・ 精神腫瘍学(サイコオンコロジー):がん患者のメンタルケア
・ 家族精神医学:家族療法/家族評価尺度の開発/患者家族への心理教育

◆新野啓一(しんの・けいいち)さんのプロフィール◆
 1956年(昭和31年)9月3日生・おとめ座・血液型A型
 1981年(昭和56年)多摩美術大学卒業。家具会社の企画・開発部勤務を経て、
 1984年、デザイン会社へ転職。イラストレーター、デザイナーとして勤務する。
 1987年よりフリーランスのイラストレーターとなる。
 1990年より、パートナーの赤星たみこと二人で漫画・イラスト・広告制作会社「新星社」を設立、企画及び経営者として手腕を振るう。
 専門領域/漫画、エコロジー・健康・家事・料理関連書籍の企画。

◆佐伯俊成さんからのメッセージ◆
 がんに代表される重大な病気にかかることは、患者さんにとって大きな衝撃であり、患者さんをとりまく家族にとっても一大事です。そして患者さんの病気の結果、家族にはさまざまな変化が起こるので、家族は決して体力的にも精神的にも余裕があるとはいえません。
 もちろん、家族は患者さんのケアの専門家でもありません。なのに多くの医療スタッフは、患者さんのケアの応援団として家族をずいぶんと当てにしているのが現状です。
 そこで、がん患者さんとその家族への心のケアについて、精神科医としての臨床経験をまじえていろいろお話したいと思います。

◆新野啓一さんのメッセージ◆
 ガン患者の苦しみや不安を少しでもやわらげたり、緩和してあげられるのは、家族の理解と協力です。家族がまず勉強して、患者本人の不安や疑問に答えてあげられるようになると最高だと思います。おびえや怖れより、まずは情報収集と知識が重要です。怖がっていてもなにも前に進みません。段取りを考えて勉強し、患者となった自分の大切な人と、正しく接してほしいと思います。正しく接するということは、優しく支えるということだけではありません。一緒に勉強する気力を出してもらうために、時には叱咤激励することも必要でしょう。時には突き放し、時には慰め、時には怒る、そのさじ加減が重要なのです。ガンは、優しさやいたわりだけでどうこうなるほど、甘いものではありません。
 同情するなら知識をくれ!と言いたいです

日時
7月29日(日)13:30〜16:00
参加資格
一般公開の催しです。事前申し込みは必要ありません
場所
関東中央病院2階講堂
東京都世田谷区上用賀6−25−1

東急田園都市線 用賀駅より
美術館、関東中央病院行(1番) 東急コーチバス約5分
成城学園前行(6番) バス約10分

JR渋谷駅より
成城学園前行(3番) バス約45分
調布駅行(1番) バス約45分

小田急 成城学園前駅より
渋谷行 バス約20分

東急 大井町線等々力駅より
成城学園前行 バス約20分
参加費
1000円(資料代込み)
ご注意
食品や薬品などの営業行為、宗教の勧誘をされる方の参加は、お断わりします。
お問合せ
090−1732−7213(夜9時まで)
〒156-0044 世田谷区赤堤二郵便局留 まつばら けい宛て
会のホームページ http://shinjuku.cool.ne.jp/selfhelp/
  • 事務局をになっているのは、子宮体がんの患者本人です。
  • 留守電になっているときは、メッセージと連絡先を残しておいてください。折り返し、お電話できるときに、ご連絡します。
  • 医療相談には応じかねます。ご了承ください。
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