子宮・卵巣がんのサポートグループ あいあいのページ

「グループあいあい&りんりん」運営メンバーの紹介です。運営メンバーは、婦人科がんやリンパ浮腫の当事者などがボランティアでつとめています。 なお、プロフィールの内容は運営メンバー各個人の体験談です。当会として、特定の治療法などを推奨しているわけではありません。



2012年、子宮体がんで準広汎子宮全摘術(子宮全摘出、両卵巣・卵管切除、骨盤内リンパ節郭清)を受けました。
さかのぼり、10年以上前、33歳で子宮頸がんIa期 2〜3カ所に腫瘍が見られ、筋層にも浸潤が見られたのですが、妊娠希望のため、深めの円錐切除術を選びました。追加手術は行わず。
その後、排卵出血が起きるようになったり、生理期間が長くなったり、生理のパターンが変わりましたが、特に気にせず過ごして来ました。

体がんがわかる4年ほど前に1度、生理をずらすためにピルを使って以来、生理が乱れ始め、不正出血が起きるようになったので、婦人科で体がん検診を受けるも陰性。何度も不正出血を繰り返すたびに細胞診を受けたのですが、毎回陰性なので、念のため組織診を受けたところ、子宮内膜の複雑性過形成との診断が下りました。何度か、黄体ホルモン剤を使い、様子を見ました。
そのうち、半年以上、生理も不正出血も無くなったので、ついに生理も終わったかなぁ〜と思っていたら、下着にポツポツという小さなスポット出血・・・嫌な予感がして 細胞診と組織診を受けるも、また陰性と過形成という結果でした。でも今度はホルモン剤を使っても、出血が止まらないうえに、ホルモン剤をやめたら、立っていられないくらいの腹痛に見舞われました。
一度、内膜を掻爬(そうは)し、細胞を詳しく診てみようということになり、持病でかかっている総合病院で検査手術を受けました。この時は、定期的に組織診もしていたし、大丈夫だろうと思っていました。
結果、子宮体がん、肝臓にも数カ所影があり、転移の可能性大と言われ、確定するまで、ショックで眠れず、食べれず(このあたりから手術後まで7キロ痩せました)。肝臓の方は、良性と言うことでホッとしましたが、がん告知直後はネットや本で病気について知るのが怖く、現実逃避。
手術14日前くらいのところで、やっとネットで調べ、リンパ節郭清の影響を知り、またまたパニックに陥りました。出来ることならリンパ節は取りたくない。担当医師に告げると、手のひらを返したように、ぞんざいな態度をとられるようになりました。
セカンドオピニオンも考えましたが、「セカンドオピニオンを受けるのであれば手術はかなり先延ばしになるし、早くしないと進行する」と主治医に言われ、パニックになっていた私は早く手術を受けなくてはと焦り、そのまま、かかっていた総合病院で手術することにしたのです。
リンパ節郭清のことでは悩み、医師とぶつかり合い、ギリギリまで決めかねましたが、リンパ節郭清をしなかった場合、自分の性格からして、不安でいることに耐えられないと判断し、「必要最低限でお願いします」と医師に任せました。術後病理検査結果、筋肉層に浸潤がありましたが、リンパ節への転移は見られなかったので、持病への影響を考え、追加の化学療法は受けませんでした。
担当医師は、手術内容の質問などにもキチンと向き合ってくれず、言葉が辛辣(しんらつ)過ぎて、通院の度に強いストレスを感じたので、担当医を変更してもらいました。ただでさえ、がんは身体と心に大きなストレスをもたらします。安心して治療を受けるには、医師との信頼関係が、まず何より大切と実感しました。手術自体への不信感さえ、抱きかねません。

術後直ぐから、今も続く肛門痛、短期間に繰り返す出血性膀胱炎、リンパ浮腫、卵巣欠落症、パニック障害など、様々な後遺症・合併症に悩まされています。腫瘍マーカーは、高値安定(笑)。
手術した病院の婦人科病棟には、当時、がん患者は私以外にはおらず、ネットで調べても、同じような症状は見つけられず、「自分の症状は一体何なのか?」と不安になりました。相談する場もなく、モンモンとしていたところ、「子宮・卵巣がんのサポートグループあいあい」を知り、とにかく情報が欲しくて参加するようになりました。もっともっと早く、できれば、がんがわかった時点で「あいあい」を知っていれば良かった。
同じ不安を味わった仲間がいるって、どれほど心強いか。一度は死の恐怖を感じた仲間、孤独も不安も知っているからこそ、表向きの建前にはとらわれず、素直に心を開ける気がします。そして毎回元気をもらっています。

後遺症や進行性の持病もあるので、体調は山あり谷あり、体に異常が出ると不安になったりもします。病気になったことで失ったものもイロイロとあったけど、見えてきたこともあります。自分の1日いちにちや、今まで何気なく思っていた家族との時間も、輝きだしました。

人生の時間はたくさんあるようで、短いものです。
どんな友を選び、どんな人と関わり、どんな人生を生きたいか。
本当に大切なものは何かを考え、命の有限性を切に感じた、あの時の気持ちを忘れずにいたいなと思います。

ちなみに体重は持ち直した上に上乗せされ、ドン底に凹んだときから+11Kgになってしまいました。これもマズイですね。

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